空き家で民泊は100万円あれば足りる?行政書士の視点から解説

「相続した空き家を活用したい」
「空き家を民泊にして収益化できないか?」

そのときによく聞かれるのが、「100万円あれば始められますか?」というご質問です。

結論から言うと――

▶ 条件が良ければ、100万円前後で可能なケースはあります。
ただし、それは住宅宿泊事業(いわゆる民泊新法)を選んだ場合です。

住宅宿泊事業なら、100万円前後で可能なケースも

空き家を使う場合、費用を左右するのは次の4つです。

・建物の状態
・建物の規模
・設備の内容
・改修の有無

比較的状態の良い空き家であれば、概算は次のようになります。

※比較的状態の良い空き家とは…
【目安】
✔ 築20〜30年以内
✔ 定期的に人が出入りしていた・リフォーム歴がある
✔ 水道・電気がすぐ使える状態

■ 許可関連費用

・登録申請費用
・図面作成
・専門家への依頼費用

→ 約15万円程度

■ 最低限の修繕・クリーニング

・壁紙補修
・水回り点検
・鍵交換

→ 約50万円

■ 家具家電

・ベッド
・冷蔵庫
・エアコン
・Wi-Fi環境

→ 約40万円

※ここはオーナー様のこだわりが反映されるところなので調整可能です。

■ 消防設備

建物条件によっては軽微な設備で済むケースもあります。

→ 約10万円

ただし、設備投資を“削りすぎる”のは危険です

・安価なベッドで寝心地が悪い
・写真映えしない内装

こうした状態は、すぐに口コミに反映されます。
初期費用を抑えすぎた結果、予約が入らない、単価が上げられない、というケースも少なくありません。
集客を意識するなら、+αの投資も検討するのが現実的です。

では、旅館業はどうか?

空き家を使う場合でも、旅館業で営業するとなると一気にハードルが上がります。

・用途地域の制限
・用途変更が必要になるケース
・建築基準法上の確認
・消防設備の強化

特に古い家屋、200㎡を超える家屋、3階建ての家屋では、数百万円規模の設備投資が必要になることも珍しくありません。

そのため、「まずは空き家を活用して小さく始めたい」という方には、住宅宿泊事業の方が現実的な選択肢になることが多いのです。

見落としがちな“運営後の月額費用”

初期費用だけでなく、毎月かかる費用も考えておく必要があります。

例として:

・水道光熱費 2〜5万円
・Wi-Fi通信費 5千円前後
・清掃費(1回あたり5千円〜1万円)
・OTA手数料(Airbnb等 約15%前後)
・管理委託費(必要な場合)

空き家であっても、
月5〜10万円程度の固定的な支出は見込んでおくと安心です。

ここを計算せずに始めると、「思ったより手元に残らない」という事態になります。

100万円で足りないケース

逆に、次のような空き家は注意が必要です。

・大規模修繕が必要
・長期間放置されていた
・増築未登記部分がある
・シロアリ被害がある

この場合は、住宅宿泊事業であっても、200万円〜300万円以上かかることもあります。

一番大事なのは「始める前の確認」

同じ“空き家”でも、

✔ 100万円でできる物件
✔ 300万円かかる物件

はっきり分かれます。

用途地域、建物状況、消防の扱いなどを事前に整理しておけば、無駄な出費は防げます。

空き家を活用したいけれど、

・100万円で足りるのか不安
・住宅宿泊事業と旅館業どちらがいいか迷っている

という方は、まずは物件の状況を整理するところから始めましょう。

住宅宿泊事業で小さく始めて、集客が見込める様だったら将来的に旅館業へステップアップする方法もあります。

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