技人国ビザで雇える仕事・雇えない仕事― 採用前に必ず確認したいポイント ―
外国人を正社員として採用したいと考えたとき、多くの企業が検討するのが
技術・人文知識・国際業務
いわゆる「技人国」ビザです。
ITエンジニアや通訳、海外営業など、幅広い職種で活用されていますが、実は「雇える仕事」と「雇えない仕事」が明確に分かれています。ここを誤解したまま採用を進めると、不許可や在留資格取消しといったリスクにもつながります。
今回は、企業が押さえておくべき基本を整理します。
■ 技人国ビザで雇える仕事
技人国は、いわゆる“ホワイトカラー業務”が対象です。代表的なものは次のような業務です。
・ITエンジニア、システム開発
・機械設計、技術開発
・通訳・翻訳
・貿易業務、海外取引担当
・マーケティング
・経理・人事(専攻との関連が必要)
・海外営業
ポイントは、本人の学歴や専攻内容と業務に関連性があることです。
たとえば、経営学部卒業者が海外営業を担当する、情報工学専攻の人材がシステム開発を行う、といったケースは典型例です。
単に「大学を出ているから大丈夫」というわけではなく、学んだ内容と仕事内容のつながりが審査で重視されます。
※学歴が無くても、職歴があれば大丈夫なケースもありますので、実際に内定を出す前にしっかり確認しましょう。
■ 技人国ビザで原則できない仕事
一方で、次のような業務は原則として認められません。
・工場のライン作業
・建設現場での作業中心業務
・飲食店での調理補助
・倉庫での荷物運搬
いわゆる「単純労働」とされる業務は対象外です。
注意が必要なのは、「営業職だから大丈夫」「正社員だから問題ない」という考え方です。肩書きではなく、実際に行う業務内容で判断されます。
下記のような考え方・仕事はNGです。
・営業といいつつ、実際は配送や倉庫業務が中心
・技術職として採用したが、実際は現場作業が大半
・日本語が堪能なので問題ないと思っている
■ 採用前に確認すべきこと
外国人採用は、在留資格の確認から始まります。
・現在の在留資格は何か
・担当予定業務は技人国の範囲に入るか
・学歴・職歴との関連性は説明できるか
こういった点を確認をせずに内定を出してしまうと、後から「働けない」という事態になりかねません。
■ まとめ
技人国ビザは、中小企業でも活用できる在留資格です。しかし、「雇える仕事」と「雇えない仕事」の線引きは意外とシビアです。
採用を決める前に、業務内容が適切かどうかを一度整理することが大切です。
業務設計や申請書類の作成次第で、結果は大きく変わります。
外国人採用を前向きに進めるためにも、事前の確認をおすすめします。

